ホムンクルス
現代では、万能細胞を作るiPS細胞の製造に関して、最先端の科学技術の世界で国際的な熾烈な競争が行われている。これを利用して、人間の複製も考えられるわけだ。
古代から、人間の複製を作ることを目指した人はけっこういた。ロボットにつながる、機械的に動く人間の模型を「アンドロイド」という。一方で、化学的な方法で作り出した人間の小型の複製を「ホムンクルス」と呼ぶ。
中世の、ヨーロッパ世界及びアラブやイランを中心とするイスラーム世界において、錬金術師といわれる人々がいる。彼らは、金以外の金属、例えば、鉄とか鉛とか銅などに、色々な触媒を加えて、本物の金を製造しようと真剣に研究した。
その錬金術師のなかには、本物の人間を科学的に作り出そうと試みたものもいた。特に、16世紀の占星術や魔術の大家であった、パラケルススは、男子の精液の腐敗から、女性の力を借りないで、ホムンクルスが製造できると本気で考えた。実際に自分の精液と化学薬品でホムンクルスの創造に成功したとの伝説がある。その実物はかなり小さく、ある期間生存したと言われる。具体的な製造方法は、彼の著書「物性について」に記述してあるらしい。興味ある方は試したらいいだろう。
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